死亡した外国人に係る外国人登録原票の請求。
これは、一般の方にはこれだけでも結構ハードルの高い書類です。
生きている人の外国人登録原票と違い、死亡している人の場合は、当人の情報ではないため、亡くなった人と請求者の関係を証明する書類が必要であったり、死亡を証する書類が必要であったり、日本の書類や韓国の書類などさまざまな書類をいつ、どの国籍で、他の関係者が当時どの国籍で、請求時点はどうなっているか、など本当に様々な個別の事情により、つけなければいけない書類も異なってくるため、
非常に難しい書類の一つとなっています。
さらに難しくなるのが、帰化をされている際に、帰化前の韓国名が不明な場合です。
通常、帰化しますと、最初に作られる日本の戸籍に
「従前の国籍」「従前の氏名」
が記載されます。
これを見れば、帰化前の韓国書類に載っている人物と帰化後の人物が同一ということが分かるし、証明になりますが、必ずしもこの記載はされているものではありません。
帰化した時に、日本名しか記載されないこと(これは創氏改名で、日本の氏名を使っていた韓国書類をつけることにより、帰化申請人および父母までもが日本の名前で帰化後の戸籍に記載されることがあるためです。また、韓国書類が出ずに添付せずに帰化申請した場合なども、韓国名にあたる記載がない場合もあります)
もたまにあり、その場合は、人づての情報や通称名からの予測などで請求していくしかありません。
先日、帰化後の日本の書類を取り寄せてみると、被相続人およびその父母も日本名になっている方がいました。
原票を請求する際に、一旦日本名で請求したものの、やはり該当なしということで連絡があり、ご依頼者に情報を色々と集めていただいた結果、
ひとつの氏の可能性が出てきました。
が、その氏は、韓国名では普通使われていない氏でしたので、近い感じでおそらくこれだ!というもので伝えてみたところ、ビンゴ!で無事発行されました。
ご依頼者にも、他に依頼していたら発行されなかっただろうと、非常に喜んで頂けて、感謝のお言葉を頂き、結果発行されて本当によかったという案件がありました。
請求して出ないからそれで終わりではなく、ほんの少しの情報からも、何とか手続きをスムーズに進めるための書類を発行できるように、日々奔走しております。
自分で死亡した人の登録原票の請求が難しいと感じた方は、お気軽にご相談いただけましたら幸いです。